< 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 >

「幸福の象徴も食み出し者となる」

その日、部屋に戻ると、誰もいなかった。
僕の部屋にいるはずの人がいなかった。
そう、絶対にいなければいけない人がいなかった。
僕が帰るといつも必ず出迎えてくれるあの人が。
何処にも、あの人の気配が感じられない。
何処へ行ったのか。何処へ行ってしまったのか。
テーブルの上を見ると、一枚の書き置きがあった。

「これからぼくしあわせになるんだからじゃましないでね」

僕は全てを拒否され否定された。
もう、何処にも戻れない。何処にも帰れない。

20050607


<< prev 目次 next >>

Copyright(c) Kazui Yuuki all rights reserved.

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送