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「夢を見る人」

現場の第一線で誰よりも働いている人に、
窓際でいつもぼんやりと外を眺めてばかりいるような人が、
ある日の昼休みに、やはり外を眺めながら、ぽつりと言った。
あの人、働いてばかりで夢がないよね、と。
その人の周りで愛想代わりに頷く人もいたが、しかし、
夢を叶えるために誰よりも努力する、という構図に対し、
現実ばかりに邁進して夢を見る余力がないのだと指摘する、
その態度には夢を見るための脱力しかないように思え、
僕はそっと溜め息をついた。


20071103

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