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「永遠の苦行」

それに終わりがあることは始めっから分かっているのに、
いつまでも奈落の底で苦行を受けるような、
この世の終わりのような苦痛に満ちた顔をして、
生きている人が多過ぎるので困ってしまった。
生きること、それそのものが、もう、
いつ終わるのかもしれない、本当に終わりがあるのか、
その瞬間が訪れなければ分からない、
或いは、
終わる瞬間を自覚出来るかどうかも定かではないのに、
そういったことについては、殆どの者が見て見ぬ振りをする。
それとも、見えない振りをしているように見えて、
本当に見えていないだけなのか。
それに比べたら、今のその瞬間の、一瞬で終わる苦行が、
果たして最高の恐怖と等しい無の予感と、
どちらが幸せであることか。
無論、苦行が幸せであるなどと、誰も言ってはいない。


20070515


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