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「束縛」

カメラを構えて、空を見上げる。
フォトフレームに収まるものは、
真っ青な空の、その下にある、
地上に真っ直ぐに立った、無機質なものたち。
しかし虚空のキャンバスに収まるものは、
縦横に張られた青空を塞ぐ境界線。
想像力が自由を縛る。空を自分勝手に自分のものにしようと切り取る行為。
しかし空は誰のものでもない。
しかし空は誰のものでもない。
空を得ようとするときに思う、二重の否定。
身勝手に境界線を定めようとする不遜な行為には、
自由など元から、ない。
それはそこにあるだけのもの、
それをどう見ようと見まいと、それもまた勝手。
そこに意味を見出すことに価値があるのか、それとも、
元から価値がなかったはずのもに価値を見出そうとする、
非生産的な行為の価値を見出す無力さか。
人は、自ずから想像力を束縛しようとする。
想像しろ。それから、創造しろ。
創造しろ。それから、想像しろ。


20070425


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