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「右下」
暗闇に残る幻影が見えないと、悲しくなることがある。
ちょっと変な言い方だけれど、例えば、
眠りに就く直前に消した蛍光灯の、
光の管だったはずのものが暗い黒い幻影になる。
それを見つめたまま動けない僕、動かない自分。
一瞬前まであったものが、もうない。
一瞬前にまで、本当にそれはそこにあったのか。
そんなものが、この街には多過ぎる。
自分の意思で消したはずの光に、名残惜しさを感じたとき、
暗闇に残る右下の欠けた光の環を認識している。
20050709
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