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「区画整理」

全国の中心街において、植物を増やそうという、
区画整理事業が頻繁に行われた。
この市の整理区画地に選ばれたのが、僕の家のある土地だった。
僕は市内の慎ましやかな土地に移り住み、
その区画に、行政機関が沢山の木花を植えた。
鳥が運んできた種が、その土地に太い木を生やした。
木は区画を大きく越えて伸び、他の土地を侵害した。
都市景観条例の決まりで、その木は切られることになった。
挙手をしたのはもうその土地の持ち主ではない僕だった。
無償でその木は僕の土地に移り住むことになった。
今はその木は、僕の密やかな土地で今ものびのび育っている。


20060704

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