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「タイル」

足元だけをじっと見続けながら
僕はきみの後を追う
スタスタとタイルの上を行くきみ
その足取りは僕の三倍軽く
三倍軽いということはどういうことだろうかと
彼の三倍重い僕の足取りは
どのくらい重いのだろうかと
タイル一枚一枚に疑問を貼り付けながら
きみの足元だけを見つめながら僕は行く
きっときみの面持ちは その
きみの足取りと同じくらい軽くて
タイルのその白と黒との境界線を
少しも踏まないところなんか 僕は
実はとても好きなのだけれど でも
今はその足元しか見つめることが出来ない自分が
とても悔しかった

20040420


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