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「ドライブ」

このままでは完全に徹夜明けだと
とうとう覚悟した深夜の廃工場
作業が始まってからもう半日が経つのに
強制的に続けられる指先の電子音
淋しいよと入るメール音が
そろそろ鬱陶しくなってきた頃
ようやく告げられる解放の声
家に帰ってみれば飛び切りの支度で
額の上にはサングラスまで掛けて
枕元にオカエリナサイとメモを残して
きみは先に夢の世界へ旅立ってしまった
約束していたドライブにまた行けなくて
ゴメンねと言いながら首を傾げて
僕はおでこをちょんとつついた

20040602


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